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『その男、凶暴につき』ネタバレ有考察--残酷な社会を描いたたけしの映画処女作

投稿日:2018年12月29日 更新日:

1989年公開。北野武氏の初監督作品『その男、凶暴につき』。

キャッチコピーは「コドモに、見せるな。」

 

僕は3作目『あの夏、いちばん静かな海。』で北野武映画にハマり、その後に観たのですが、感じたのは

「いわゆるキタノ映画のイメージ通りの作品」

という事でした。タイトルの通り、暴力シーンがかなり多めの作品となっています。

 

ただ、暴力シーンがあるからといって毛嫌いをするのはもったいないと感じさせる魅力が本作にはあります。

以下、本作の概要とその魅力を解説していきます。

 

無料で『その男、凶暴につき』の動画を観る方法は、この記事の最後に記してあります)

 

『その男、凶暴につき』の上映時間

103分。

 

『その男、凶暴につき』の監督

「世界のキタノ」と評される北野武(ビートたけしの本名)です。

 

『その男、凶暴につき』の音楽

久米大作が担当。妻はあの「異邦人」を歌った久保田早紀です。

 

『その男、凶暴につき』のロケ地

神奈川県横須賀市(野比の海岸沿いの道など)、東京都港区、大田区、品川区、渋谷区、中央区、新宿区のバッティングセンターなどが舞台となったようです。自分の知っている風景が出てくると面白いですよね。

 

『その男、凶暴につき』のキャスト

ビートたけし、白竜、川上麻衣子、佐野史郎、芦川誠、寺島進、平泉成、岸部一徳など

 

『その男、凶暴につき』のあらすじ(ネタバレ有り)

「暴力には暴力で」をモットーとする刑事の我妻(ビートたけし)。警察署内でも問題扱いされており、新任警察署長の吉成(佐野史郎)からも、問題を起こさないよう注意を受ける。

そんな我妻を気にかけてくれる先輩社員の岩城(平泉成)。新人刑事の菊地(芦川誠)は我妻とともに動くようになる。

我妻には精神的な障害?を持つ妹の灯(川上麻衣子)がおり、病院から退院する。夜の街に繰り出すのが好きな妹に変な虫がつかぬよう気を張るあたり、妹との仲は良好である。

 

そんなある日、港で麻薬の密売人の死体が発見された。我妻は売人の常連客を辿り、薬物のデモとを探る。

捜査を進めるうち、我妻はなんと密売人の仕入元が警察内であり、仲の良い岩城刑事が関与しているという情報を得るが、岩城は自殺に見せかけて口封じのために殺された。

 

岩城の仇を取ろうと捜査を進める我妻は、薬物密売組織を操る実業家の仁藤(岸部一徳)と、その手下で殺し屋の清弘(白竜)の存在をつきとめるも、清弘に妹の灯を拉致されてしまう。

我妻は、清弘を覚せい剤所持のでっち上げ逮捕で警察署に呼び出し、暴力を振るい危うく殺しかけるが、同僚に阻止される。翌日、我妻は懲戒処分を言い渡されるも所長の恩情により自ら辞職する形に。 我妻は拳銃を購入し、復讐のために実業家の仁藤のビルに押しかける。

 

『その男、凶暴につき』の評価

6.5点(10点満点中)

 

『その男、凶暴につき』の考察・解説・感想

「綺麗事では正義は守れない」暴力に対抗するには暴力が必要なのか?

ホームレスに暴行を加える少年達の暴力からこの映画は始まる。その中の少年の家に押し入った我妻は、いきなり暴力で少年に自白を強要する。

いきなりイライラさせられるシーンを見た後に、我妻の懲悪的暴力で溜飲を下げスッキリする。

冒頭のこのシーンは、「綺麗事では正義は守れない」という意見を、視聴者に強烈に投げかけているように思える。

ガサ入れで、犯人を車でひいた後、金属バットで反撃にあい、再度ひくシーンもそう。

 

作品中、何度も投げかけられるこの問いは、「暴力の抑止(正義の行使)には暴力が必要なのかもしれない」と思わせるに十分な説得力を持っています。

ただ、監督の北野氏は基本的に「悪い事した奴が良くなるような結末にはしない」と語っている通り、そういう奴は片っ端から死んでいき、最後には主人公の我妻も死ぬという、ある面ではとても「平等」な北野氏の思想が見てとれます。

 

あなたはどう思いますか?

暴力に対抗するには暴力が必要なのでしょうか?

 

ちなみに、僕のこの問いについての答えは「Yes」です。ただ、なんらかの力(例:抑止力・牽制としての力の保持)は必要ですが、新たな憎しみを生む力(例:暴力)は極力使わないようにするのが望ましいと考えています。たとえば、核爆弾が無くならないのも、この抑止力的意味合いが強いですね。

(ちなみにこの映画には全く関係ないですが、僕が大好きなDef Techの『Cancion de la Expansion』という曲でも、核が無くならない原因について歌っています。良い曲ですのでよかったら聞いてみてください)

 

残酷なまでに、社会は変わらない。

暴力により自分の正義を貫こうとしていた我妻ですが、本作の途中からは、暴力は暴力を生むという憎しみの悪循環に陥ってしまっています。

そして、物語終盤には黒幕の実業家仁藤、手下の清弘、そして主人公の我妻がみんな死にますが、結局人が入れ替わるだけで、覚せい剤の密売は無くならないのです。

「社会の歯車」 という言葉がありますが、この映画ではまさにそうした事実を突きつけられているような気がします。 これだけの人が死んで、これだけの事件が起きても、社会は何も変わらないのです。

 

ラストシーンで菊池が岩城に代わるのはやりすぎ

ラストシーンでは、実業家仁藤の後釜として、部下の新開がそのポジションに就きます。そして警察官で密売に関わっていた岩城のポストには、なんと新米刑事の菊池が就いた事が分かり、物語は幕を閉じます。

ですが、これはあまりに話が急展開過ぎますし、あのビビリの菊池がそうなるというのは少し違和感があります。新人の菊池はお金にも困っていなさそうでしたし、せめてもう少し別の形を考えてほしかったなと思いました。

 

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