週5日サーフィンしてるセネ山( @afsurf1 )です。
「初心者用サーフボードの浮力はどの位が良いの?」この記事では、そんな疑問にズバリ回答します。最後まで読むと「間違えないサーフボード(ショートボード)選び」ができるようになります。
先に結論を言うと、
- いわゆる「初心者用サーフボード」は要注意
- 浮力より「長さ」を出すべし
- 浮力はなるべく適正浮力に近づけろ
です。以下で理由とともに詳しく解説していきます。
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なお、以下の目次を見ると、この記事の概要が分かります。
目次
初心者用サーフボードの浮力「ありすぎ問題」
「サーフィン初心者には浮力(ボリューム)の大きな板が良い」
「大きければ大きいほど楽にサーフィンできる」
巷でまことしやかに囁かれているこの説ですが…
断言します。信じない方が良いです。小波用サーフボードの記事でも説明しましたが、浮力が大きい事によるデメリットは、メリットよりもはるかに大きいです。
浮力ありすぎのサーフボードが初心者にNGな3つの理由
正直「適正浮力より5L以上も多いボード」に乗るなんて「サーフィン上達の邪魔をしている」ようなものです。
以下では、具体的に、なぜ初心者に浮力ありすぎのサーフボードはNGなのかを解説します。
理由①ドルフィンスルーがしにくいから
実は、ドルフィンスルーの上手さは、サーフィン上達に直結します。というのも、サーフィンは波がブレイクするポイントまで、頑張って沖に出なくてはいけないからです。波に乗れる本数、つまり練習できる回数は、ドルフィンスルーに大きく左右されます。
特に日本は、多くのポイントがビーチブレイクのため、リーフに比べて波は不規則に割れます。そのため、必然的にドルフィンスルーをする回数は多くなります。
そこで、適正浮力より5L以上も浮力のある超オーバーフロートなサーフボードを使ったら…練習回数が減るのは明らかですよね。というか、そんな板では、本人はドルフィンスルーしているつもりでも、実際は全然できていません。
僕もサーフィンを始めた当初は、ドルフィンスルーが本当に辛かったです。それもそのはず。体重48kgの僕が当時使っていたのは、30L以上の超オーバーフロートな板だったからです。
よく「ドルフィンのために腕立て伏せをしよう」と頑張っている人がいますが、そんな事をする前にまず、適切な浮力のサーフボードに乗りましょう。
理由②テイクオフがゆっくりできないから
浮力の小さい板のメリット・デメリットの記事でも解説しましたが、浮力の大きな板のデメリットの一つに「テイクオフがゆっくりできない」という事があります。
もしあなたが、
- 波に押された時のスピードが速すぎて焦る
- 立とうとしてバランスを崩してワイプアウトしてしまう
という失敗に心当たりがあるのなら、これはサーフボードの浮力のせいかもしれません。
ご存知の通り、サーフィンはテイクオフをしない事には始まりません。だからでしょうか、世間では「テイクオフは基礎中の基礎」「テイクオフができる、できない、なんて言うのは、サーフィンを始めたての人だけの悩みだ」と考え、できて当たり前だと思っている人が多い。ですが、実際は、横に行きカットバックができるような中級者ですら、ちゃんとしたテイクオフとは程遠い人がいるのが現実です。
- テイクオフを落ち着いてできる
- 波のボトムに降り過ぎずにハイラインをキープする
この二つができるかどうかが、サーフィン上達の成否を大きく分けます。そしてこれらは、適正浮力に近いサーフボードを使う事で格段にやりやすくなるのです。
理由③レールが入れにくいから
一般的に、浮力の大きいサーフボードは、浮力の小さいサーフボードよりもレール形状も厚くなっています。レール形状だけをシャープにしたとしても、レール周辺(直前)の厚さは変えられません。
レールの厚さは、レールの入りやすさに直結します。そして、レールが入れられるかどうかは、サーフィンのレベル、および上達スピードに直結します。レールが入れられないと、横に行く事ができません。トップターンもボトムターンもできません。
サーフィンと言えば「レール to レール」というほど、レールを入れる事はサーフィンにとって重要な事。というか、レールの入ってないサーフィンなんて、もはやサーフィンではないと言えます。スピードがつけばつくほど、深いターンをすればするほど、ボードに体重を乗せる事ができればできるほど、波の中にレールが入る事になります。
初心者用サーフボードの浮力の選び方「3つのポイント」
と、初心者の時は右も左も分からないですよね。僕もそうでした。そんなあなたに向けて、サーフボードの適切な浮力の選び方を解説します。
選び方①適正浮力+5Lを上限としてサーフボードを選ぶ
まず「適正浮力」とは、体重別の、適正な浮力の事を言います。サーフィン用品メーカーをはじめ、さまざまな組織が数値を出していますが、おおよそ同じです。
僕が特に参考にしているのは以下のサイトです。
このサイトの「volume to weight ratio」では、サーフィンのレベルごとの適正体重が表示されているのですが…
「プロ」の欄以外の数値は無視しましょう。
断言します。ズバリ「プロ」の欄の数値を参考にしてください。たとえば体重50kgの人なら20Lが上限なので、どんなに多くても25Lまでの板にしましょう。60kgなら上限24Lなので29L。それ以上のボリュームだと「正常に機能する板ではない」くらいに認識しておく位がちょうど良いです。
選び方②身長+8-10フィート(+20-25cm)の長さを選ぶ
たとえば身長が170cm(5'6)の人なら190-195cm(6'2-6'4)のサーフボードという事です。
サーフボードの長さを出すメリットは、「テイクオフのしやすさ」を増し「テイクオフに余裕を持たせる」ため。ボードが長ければ長いほど、ボードの走り出しが早く、うねりの状態から波に押される事ができます。結果、余裕を持ったテイクオフができるのです。
加えて、長い分同じ体積でも薄くできるので、ある程度浮力を出したとしても、レールアクションをできる板が手に入ります。
という事で、選び方①の浮力で②の長さのボードが手に入れば最高なのですが、残念ながら、既製品ではほぼ手に入れる事は不可能。なぜなら、前述の通り「初心者は浮力の大きいボードが良い」というのが業界の常識のようになっているからです。
では、どうすれば良いかというと…
選び方③板オーダーが無理なら+5Lの上限内でできるだけ長い板を選ぶ
本気でサーフィンに取り組むなら、絶対に板をオーダーすべきです。でも、正直、始めたての人であればあるほど、
「新品で板オーダーするのは気が引ける…」
「そんなお金無い…」
という人がほとんどでしょう。であれば、+5Lの上限内で、できるだけ長い板を選びましょう。
初心者は適切な浮力のサーフボードでサーフィンを上達させよう
サーフィンは、サーフボードで本当に激変します。最初は違いが分からないと思いますが、騙されたと思って、ぜひこの記事の通りやってみてください。ドルフィンがしやすくなるだけでも相当感動すると思いますよ!
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セネ山( @afsurf1 )でした🏄