サーフィン

浮力の小さいサーフボードのメリット5つ・デメリット4つ

浮力の小さいサーフボードのメリット・デメリットを体験談とともに解説

週5日サーフィンしてるセネ山( @afsurf1 )です。

「浮力の小さな板のメリットとデメリットは?」

この記事では、そんな疑問にズバリ回答します。最後まで読むと「失敗しないサーフボード選び」ができるようになります。

先に結論を言うと、

【メリット】

  1. ドルフィンスルーがしやすい
  2. レールが入れやすい
  3. アクションがしやすい
  4. パワーのある波でも安定しやすい
  5. テイクオフがゆっくりできる

【デメリット】

  1. パドリングの最高速度が遅い
  2. ライディングの最高速度が遅い
  3. パーリングしやすい
  4. テイクオフが遅い

です。

波野リカ
テイクオフが「ゆっくり」と「遅い」って何が違うの?

という点など、以下で理由とともに詳しく解説していきます。「初心者」の人にこそ、浮力の小さい板をオススメしたいです。

セネ山
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波野リカ
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なお、以下の目次を見ると、この記事の概要が分かります。

浮力の小さいサーフボードのメリット・デメリットを体感するには「今より3L少ない板」に乗るべし

適正浮力が20-21L程度の僕。

2019年8月頃までは28.2L、12月までは25.5L、2020年までは22.2Lと、浮力オーバーだと感じた時はいつも次のボードとして「約3L浮力を下げた」板を選んできました。当初は、

波野リカ
浮力を下げて大丈夫かな…乗れる本数が少なくなって上達が遅くなってしまうんじゃ…?

と心配していたのですが、実際はその逆で、「浮力を下げる(適正体重に近づける)たびに上達速度が格段に上がる」という結果になりました。浮力が3L違うとまるで別の乗り物で、別のスポーツをしているのではないか?と感じるほどの違いがあります。だからこそ、僕は初心者にこそ浮力の小さいボードを勧めたい。

そして、22.2Lでも浮力が少し大きすぎると感じていた2020年4月、その板が折れてしまった事をキッカケに、次の板を探し始めました。20-21L位のボードを買いたかったのですが…

セネ山
僕の住んでいるセネガルではどうしても見つからなかった…

そこで「23.4Lの板」「19.1Lの板」の二択となりました。浮力を上げるのはナンセンスなので、「絶対浮力少なすぎるだろうな…」と不安に思いつつも、仕方なく19.1Lという「アンダーフロート」の板を購入したのです。

(ちなみに僕が買ったのは、ジョディ・スミスのコーチで、NHK『奇跡のレッスン』サーフィン編でもコーチを務めた「クレイトン・ニーナバー氏」のサーフボード。以下の動画で詳しく解説してます↓)

1か月以上使ってみて、正直やっぱり、この浮力はさすがに小さすぎでした。「適正浮力よりアンダーフロート」はオススメしません

ですが、これがキッカケで、浮力の小さいサーフボードの「知られざる大きなメリット」に気付きました

それがメリット5つ目の「テイクオフがゆっくりできる」という事。

では早速、ここから順番に解説していきます。

 

浮力の小さいサーフボードのメリット

浮力の小さいサーフボードの5つのメリットを実体験とともに解説。

 

①ドルフィンスルーがしやすい

正直、このメリットは半端じゃなく大きい。

特に「ビーチブレイク(波が不規則に割れがち)」もしくは「波が大きなポイント(深く沈める必要がある)」など、ドルフィンの重要性の高い環境でサーフィンすると非常に大きな恩恵を感じる事ができます。

日本はビーチブレイクのポイントが多く、かつ台風シーズンは大きな波もやってくるので、日本でサーフィンするなら「浮力の小さいサーフボード」を使う事で、確実に大きなメリットが得られます。

ボードの浮力を下げるたびに、僕もその大きなメリットを実感しています。浮力を下げるたび、ドルフィンスルーの「コツ」を学ぶよりも確実に、ドルフィンが深く・長く・簡単にできるようになりました。

(もちろん同時並行でドルフィンの技術も高めるために試行錯誤しています)

ドルフィンができるようになれば、沖にゲティングアウトするのも早く簡単になり、結果体力が温存できるので、その分波に沢山トライする事ができるようになります。

ドルフィンスルーを改善する事は、サーフィンの上達速度を大きく向上させるので、上達したいサーファーには重要です。

特に、サーフィン初心者の人には重要。サーフィンのための十分な体力・筋力が無いサーフィン初心者は、ドルフィンで押し戻されて体力を消耗したり、ドルフィンで板を沈める事で腕がパンパンになって、めげてしまう人も少なくないからです。

ドルフィンが楽にできるだけで、波が大きい日でも沖に出るのが楽になりますし、波への恐怖心も間違いなく少なくなります。

 

②レールが入れやすい

浮力が小さいサーフボードの厚さは、浮力が大きいボードと比較すると、基本的には薄くなります。

そのため、レールがとても入りやすくなります。初心者や脚力が弱い人でも簡単に「レールを入れる感覚」を体感できますし、ターンがしやすくなります。横にも行きやすくなりますね。

(厚い板でもレール自体の形状をシャープにする事は可能ですが、それでも限度があります)

僕も浮力を下げるたび、ターンのしやすさに感動しています。ターンの上達が確実に早まる事でしょう。

 

③アクションがしやすい

浮力が小さいサーフボードは浮力が大きいボードと比較すると軽い。なので、板が動かしやすく、扱いやすくなります。

レールが入れやすく、かつ動かしやすいという事で、今までだったら板を動かすイメージがつかなかったという人でも「えっ!?こんなに板って動くんだ!」と実感する事ができるでしょう。

僕も実際、浮力を下げるたびに、どんどんアクションができるようになっています。1年前はアップスすらほとんどできなかった僕が、いまではカットバックやオフザリップをメイクできるようになってきました。これもサーフボードの浮力を思い切って下げたおかげだと、確実に断言できます。

(もちろん、たとえば超小波の時など、そもそもテイクオフをして板が走らないとはじまらないので、浮力の大きなボードの方が良い事もあります)

 

④パワーのある波でも安定しやすい

速度調整がしやすく、浮力のある板よりも最低速度が遅いため、パワーのある波でも安定したライディングをする事ができます。

僕も実際浮力を下げた事で、セネガルのダブルオーバーの波でも板が安定する事を実感して驚いています。

 

⑤テイクオフがゆっくりできる

ネットで検索しても全然出てこない、浮力の小さいサーフボードの知られざる大きなメリットが「テイクオフがゆっくりできる」事

あなたはテイクオフ時、以下のような経験はありませんか?もしあるなら、このメリットはあなたのサーフィン上達にとって絶大な効果を発揮します。

テイクオフのよくある悩み

【初心者】

  • 波に押された時のスピードが速すぎて焦る
  • 立とうとしてバランスを崩してワイプアウトしてしまう
  • 立ったのに後ろ体重になり過ぎてボードから置いて行かれるように落ちる

【中級者】

  • 波の上部にとどまりたいのにボトムに降りていってしまう
  • パワーのある波、サイズのある波だとテイクオフが不安定になりがち

こうした悩み、どれも浮力の小さいボードに乗り換える事で解決します。

今よりも浮力が小さいという事は、波に押された時のスピードが遅くなるという事。スピードが遅くなった分、テイクオフ時にも余裕が出ますから、落ち着いて立つ事ができますね。ボードが先に走っていってしまう事もありません。

また、波に押され過ぎないので、波のボトムに勝手に降りていってしまう事は少なくなります。波の上部にとどまるというのは、波に合わせたライディングを行うため、そして中級者が上級者になるのに不可欠な要素です。これが、なんと今より浮力の小さいボードに乗る事で格段にやりやすくなります。

セネ山
僕も浮力を下げるたび、こうした悩みを解決する事ができました!

と、ここまでメリットばかりを語ってきましたが、もちろん浮力を下げる事のデメリットもあります。という事で…

 

浮力の小さいサーフボードのデメリット

ここからは「浮力の小さいサーフボードのデメリット」を4つ紹介します。

 

①パドリングの最高速度が遅い

みなさんご存知の通りです。波を取り合うような状況では不利かもしれません。これは明確なデメリットの一つです。

ただ前述の通り、ドルフィンが容易になった事で、波にアプローチできる回数は増えますので、海外のポイントブレイクのような波数が少ないポイントならまだしも、日本のビーチプレイクなら大きな問題にはなりません。

 

②ライディングの最高速度が遅い

浮力が大きいほどライディングの最高速度は速いです。ただこれも、ボードを上手くコントロールできて、板を強烈に沈めて反発を最大限に使えた場合の話です。

 

③パーリングしやすい

単純に浮力が小さい分沈みやすいので、板の刺さりやすさは上がってしまいます。その分ノーズロッカーをきかせたりする事で対処はできますが、これは明確なデメリットの一つですね。

なので、コンペ向けのボードでも最近はノーズ部分にボリュームを持たせる事でこのデメリットを解消しようというボードが少なくありません。

 

④テイクオフが遅い

テイクオフが遅いというのは、「波に押された時の速度が抑え気味」という意味です。

浮力のある板の感覚やタイミングで「波に押された」と思って途中でパドリングをやめたり早く立ち過ぎたりすると、波に置いて行かれます

浮力を下げた直後はそれに戸惑いますが、逆にそのタイミングさえ覚えてしまえばこのデメリットは解消されます。

メリットで述べた「テイクオフがゆっくりできる」沢山の利点とこのデメリットを比較すると、どう考えてもメリットの方が多いです。

という事で…

 

浮力の小さい(適正浮力に近い)サーフボードはデメリットよりメリットが多い

実体験から、浮力の小さい(適正浮力に近い)サーフボードはデメリットよりメリットが多い事が分かりました。

僕は、浮力の大きなサーフボードからどんどん浮力を下げていったからこそ、浮力を下げる事のメリットを実感する事ができましたが、

セネ山
正直、もっと早く知りたかった…

と今は思います。かなり遠回りだったなと。もし僕がサーフィンを始めた当初の自分にアドバイスできるなら、

「最初から適正浮力の板を使え」

「テイクオフ早くしたいなら浮力増やさずに長さでカバーしろ」

「どんなに小波でも適正浮力+2-3Lまでにしろ」

と伝えます。なので、この記事をご覧のあなたも、もしサーフィンを上達したいなら、上記の通りにやってみてください。あなたのサーフィン観すら変えてしまうほどの、良い意味で劇的な変化を実感できます。

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セネ山( @afsurf1 )でした🏄

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  • この記事を書いた人

セネガル山田(セネ山)

西アフリカのセネガルで宿「シェ山田」を運営しつつ、1日6時間・週5日のサーフィン生活満喫中|セネガルサーフツアー「セネサーフ」好評受付中|セネガル観光ラップで晋平太コラボ&TV出演も|著書『アフリカ旅行ガイドブック セネガル』|詳しいプロフィールはコチラ

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