週5日サーフィンしてるセネ山( @afsurf1 )です。
「サーフボードのオーダーで失敗しないコツ・注意点は?」「サーフボードをカスタムオーダー・フルオーダーするメリットとデメリットは?」
この記事では、そんな疑問にズバリ回答します。最後まで読むと「サーフボードのオーダーで失敗しない」ようになります。
先に結論を言うと、「新品でサーフボードを買うなら100%オーダーした方が良い」「そもそも既製品ではあなたの体重からみた適正浮力のボードはほぼ手に入らない」です。
メリット・デメリット・オーダーのコツも以下にまとめました。
【メリット】
- 既製品に無いサイズの板が手に入る
- 自分の悩みに合わせてフォルムを作れる
- 微調整ができる
- 愛着が湧く
- 値段は既製品と変わらない事が多い
- サーフボードとサーフィンへの理解が深まる
【デメリット】
- 納期(手に入るまで時間がかかる)
- サーフボードとサーフィンについての知識が必要
- 良いシェイパーの見極めが難しい
- 微妙なボードになってしまうリスクもある
【オーダーのコツ・注意点】
- 現在の板のスペックを完璧に把握する
- 現在の板から「乗り心地をどう変えたいか?」を明確にする
- 「おまかせで大丈夫だろう」ではなく、希望は細かく指定する
- 初心者こそ浮力はなるべく小さめに
- 自分の頭で考える
です。
という点など、以下で理由とともに各項目を詳しく解説していきます。
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なお、以下の目次を見ると、この記事の概要が分かります。
目次
僕がサーフボードをオーダーしたきっかけは「適正浮力の重要性に気付いたから」
サーフボードのオーダーをする以前の僕は漠然とこう思って敬遠していましたが、これは間違いであると分かりました。
また、
(カレールーは市販品超うまいのと同じ論理)
と思っていましたし、どうサイズ選んだらいいのか分かりませんでした。
ですが、「適正浮力の重要性」を実感した事で、もう既製品のサーフボードには戻れない体になってしまいました(笑)
【サーフボードオーダー】既製品カスタムオーダーとシェイパーへのフルオーダーの違い
経験を元に、既製品カスタムオーダーとシェイパーへのフルオーダーの違いを解説します。
既製品カスタムオーダーとシェイパーへのフルオーダーの違いは「自由度」
僕は、
・有名ブランドの既製品カスタムオーダー
・シェイパーへのフルオーダー
の両方の経験があります。その上で感じる2つの大きな違いはその「自由度」です。
既製品のカスタムオーダーは言わば「数値の調整」。サーフボードのシェイプデザイン(モデル)は決まっているので、それの厚さや幅を少し調整したり、デザインを変えたり、といった感じ。
シェイパーへのフルオーダーがいわゆる「オーダーメイド」。世界に一つしかない、あなただけのサーフボードを作り上げる事が可能です。
初心者は既製品カスタムオーダー。中級者以上はフルオーダーも◎
という事で、ボードの良し悪しがまだよく分からない、自分のサーフボードの好みが分からないという人は、まずはカスタムオーダーにしましょう。
サーフボードをオーダーするメリット6つ
早速サーフボードをオーダーする6つのメリットを紹介していきます。
既製品に無いサイズの板が手に入る
適正浮力の重要性についてはいままでの記事でも何度も説明してきましたが、基本的に市販のストックボードでは、あなたに会った浮力のボードはほぼ100%手に入りません。
なぜなら、メーカーの既製品は「浮力が大きめに作られているから」です。ハイパフォーマンスボードと呼ばれる板でも、適正浮力よりも2-3L多めで作られている事が多い。2-3Lの違いってそれほどでもないって思う人もいるかもしれませんが大間違い。それは普通の板と小波用の板位の違いがあります。なので、日本で市販されているパフォーマンスボードはもはや小波用と言って良いでしょう。もちろん、日本の波にはそれ位の板が必要な時もありますが、レールの厚みやありすぎる浮力はサーフィンの上達速度に大きな悪影響を及ぼします。
浮力の小さい板はドルフィンスルーが超楽なので、ゲットも早くなり、必然的に波にトライできる回数が増えます。レールが薄目で入りやすく、ターンも決まりやすくなります。板が軽いので扱いやすくなります。これだけでも、サーフボードをオーダーするメリットとしては十分ですが、2つ目以降も紹介します。
自分の悩みに合わせてフォルムを作れる
これはシェイパーとコミュニケーションを取り、フルオーダーする場合のメリット。
サーフボード形状と性能に詳しい中級者以上のサーファーならこのメリットを存分に享受できます。自分の今のサーフィンの悩みに合わせて、世界に一つだけしかないフォルムを作る事が出来るため、既製品では存在しないけど自分は実現したいフォルムのボードを手に入れる事ができます。
僕は今回板をオーダーする中で、
って形状のボードにしました。そのため、最初は乗り味のあまりの違いに本当に驚きました。
微調整ができる
これは特にシェイパーとコミュニケーションを取り、フルオーダーする場合のメリットです。
一般的なサーフボードのサイズ表記は「長さ」「幅」「厚み」の3種類ですが、例えば幅については一番幅広い部分の寸法で、それ以外の部分の数値がどうなっているかまで意識する知る機会はなかなかありません。
ですが、フルオーダーの場合は、ノーズ部分の幅、テール部分の幅など、自分の好みに合わせて細かい調整が可能です。
(シェイパーによります)
愛着が湧く
・カラーリング
・フィンボックスの色
・ロゴの色
など、デザインを自分の好みに合わせてカスタムできるので、板への愛着が湧き、見るだけでテンションの上がるボードを作る事が可能です。また、オーダーすると板に名前を入れてもらえる事が多く、それもすごく気分的にアガります。
サーフィンは精神力がパフォーマンスに大きく影響を及ぼすスポーツなので、自分が楽しい気持ちになれる道具を使うのは大切な事です。
値段は既製品と変わらない事が多い
「オーダーメイド」という言葉からは、高級品のイメージが漂いますよね。なので僕も元々は、サーフボードをオーダーしたら、お店にあるストック品より高くなると思い込んでいました。
ですが実際は、同じ価格で購入できる事がほとんど。また、シェイパーに依頼すると有名ブランドのボードよりも安く仕上げてくれる事すらあります。
サーフボードとサーフィンへの理解が深まる
これが一番のメリットです。
みなさんがサーフボードをオーダーするのも、結局は「サーフィンが上手くなりたいから」ではないでしょうか。僕が実際にオーダーして実感した大きなメリットがこれです。
オーダーするとなると、自分の要望をシェイパーに伝えられるように、真剣にサーフボードについての知識を深めなければなりません。また、シェイパーとのコミュニケーションの中で、自分では知る事のできなかったサーフボードの形状と性能の関係を知る事が出来る事もあります。サーフボードオーダーであなたは、新しいサーフボードだけでなく、知識も手に入れる事ができるのです。
一方で、デメリットもあります。
サーフボードをオーダーするデメリット4つ
サーフボードをオーダーするデメリットを4つ紹介します。
納期(手に入るまで時間がかかる)
ストックボードのように「今日買って今日持ち帰る」という事はできません。
サーフボードオーダーは、どんなに短くても納期は1か月位から。通常は2-3か月かかる事が多いです。ですが、ボードが完成して使ってみると、待つ意味を感じられますよ。
サーフボードとサーフィンについての知識が必要
前述の通り、知識が無いとサーフボードオーダーは失敗します。
良いシェイパーの見極めが難しい(フルオーダー)
有名ブランドはなぜブランドになっているかというと、その質が高く評判を呼んでいるから。仮にカスタムオーダーをする場合でもモデルの中から選ぶので、大失敗するという事はまずありません。
一方、個人でやっているシェイパーはその保証が無い。結果、自分でシェイパーの良し悪しを見極めなくてはなりません。
またシェイパーも人間ですから「こいつサーフィンの事分かってないな」という人と、「こいつは違いの分かるサーファーだ」という人がいた場合、仕事への細部のこだわりや情熱が変わってくるのは容易に想像できますよね。
つまり、シェイパーの良し悪しももちろんありますが、シェイパーを活かすも殺すもオーダーするあなた次第という事になります。
微妙なボードになってしまうリスクもある(フルオーダー)
上述の理由から、微妙なボードが完成してしまう恐れもあります。
これ、大きなデメリットなのですが、同時にサーフィン上達のための勉強代にもなるのかなと思っています。
正直僕も、セネガルで板をオーダーした時、
「これは失敗したな…」
と思った点が無いと言ったらウソになります。やっぱり初めてのフルオーダーで慣れていない部分も多く、また日本語ではなくフランス語でのコミュニケーションという事もありましたし。
でも、僕はこのフルオーダーを通じてサーファーとして一回り成長できたと思っていますし、それ位意味のある事だったと思っています。
(そして同時に、ボードの性能が予想より良かった)
サーフボードオーダーのコツ・注意点
サーフボードオーダーのコツと注意点を紹介。
現在の板のスペックを完璧に把握する
これが超重要です。正直、ここを怠ると失敗します。特に、
- テール幅
- ノーズ幅
- ロッカー
- レールの厚み
の4つは超重要。ロッカーの強さは「数値化する」のがベターです。具体的には、フラット面からどれ位反っているのかcm数を計測してみましょう。
(特にフルオーダーの場合)
現在の板から「乗り心地をどう変えたいか?」を明確にする
あなたが「現在の板でどこが不満なのか?」「どういう風に乗り心地を変えたいのか?」を明確にする事が大切。
そうでないと、既製品のカスタムオーダーの場合はモデルが選べませんし、シェイパーにフルオーダーの場合でも希望をきちんと伝える事ができません。
「おまかせで大丈夫だろう」ではなく、希望は細かく指定する(フルオーダー)
これは特にフルオーダーの場合。ニュアンスだけで伝えてしまうとイメージとの乖離が発生します。
細かなディテールまで、自分が譲れないポイントはきちんと伝えるようにしましょう。
初心者こそ浮力はなるべく小さめに
浮力の話は別記事とYouTubeで色々語っているので詳細は控えますが、サーフィンの右も左も分からないような初心者ほど、浮力は抑えめの板が良いです。浮力が小さくても長さを長くすれば波に押されやすくなり、テイクオフは早くなります。
自分の頭で考える
これは意識の話なのですが、重要です。シェイパー任せにしたり、上手い人のアドバイスを聞くのも良いのですが、どんなボードを作りたいのか自分で考え抜いてみましょう。自分が「こんな板に乗りたいのにな…」と思っている気持ちをそのままにするのは得策ではありません。その結果失敗したとしても良いので、自分がやりたいようにやってみましょう。その経験から得られるものは大きいです。
サーフボードオーダーは最高の体験です
実体験から僕は、サーフボードオーダーは単なる買い物ではなく、最高の体験だと思っています。
サーファーなら一度はシェイパーと密にコミュニケーションをとってボードを作り上げる体験をしてほしいと個人的には思います。
その結果、
「やっぱり信頼できる有名ブランドが良い!」
となるかもしれませんが、比較対象が無い事にはその本当の良さも分かりませんから。また、この記事に書いたのは、あくまで僕の実体験に基づいた話です。以下のコメント欄やTwitterであなたの体験談もぜひ教えてください◎
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セネ山( @afsurf1 )でした🏄